板 作製終了まで00:00:00
板が完成しました。出現場所を指定してください。
完成した板を岩屋の中で出現させて、戸口に立てかけた。
ちょっと使いづらいけど今はこれで我慢しよう。
いずれはもう少しましな扉を作るつもりでいる。
薪ひろいや、戸板づくりで少しお腹が空いてきたな。
ちょっと飽きてきたバナナをかじりながら夕飯について思いを巡らせた。
久しぶりにお米が食べたい気分だった。
たいしたこだわりはないけど、やっぱり俺は日本人だ。
検索をかけてみるとご飯もちゃんと作成できることがわかった。
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作製品目:ご飯(Lv.1)
カテゴリ:食料作製(Lv.1)
消費MP 20
説明:炊いたお米(200g)
作製時間:2時間
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パンと比べると消費MPも作製時間も多くかかってしまうことがわかった。
でも炊き立てご飯で作るおにぎりの魅力には抗えない。
海水から作った天然塩? もあるので今夜はおにぎりを食べることに決定した。
MPが満タンになるまで休憩してそれから魔法をセットすることにしよう。
休憩と探索を兼ねて海岸へ行ってみることにした。
海岸には様々な物が流れ着くと聞いたことがある。
中には有用なものだってあるかもしれない。
そう思って砂浜を端から端まで歩いてみた。
役に立ちそうな漂着物はなかったけど限りなく昆布に見える海藻を見つけた。
たぶん昆布だとおもうけど自信はない。
とりあえず引き上げて枝に干しておいた。
軽くかじってみたけど毒などはなさそうだ。
使えそうなら後日これで出汁を取ってみよう。
海風に吹かれながら、自分が孤独であることを確認した。
♢
クリス様が出立してから3日が経過していた。
その間に俺はいろいろな物を作製した。
鏡、石鹸、髭剃り、釣竿、ごはん×6回、パン×3回、ナイフ、鍋、野菜などだ。
ちなみに髭剃りはT字型の三枚刃だぞ。
おかげで伸び放題だった髭面もすっきりした。
小川で石鹸を使うと水質汚染になるかと思ったけど、すぐにスライムたちがやってきて石鹸成分を吸収していた。
俺の老廃物なども摂取しているのだろう。
やっぱりスライムは益魔(えきま)なのだ。
それから先日浜辺で見つけたのはやっぱり昆布だった。
最近では鍋で出汁を取るのがマイブームだ。
魚や貝をネギ類と一緒にスープにすることも多い。
俺のステータスはこのように変化した。
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創造魔法 Lv.3
取得経験値:287/500
MP 108/108
食料作製Lv.2(EXP:154/300)食料作製時間3%減少
道具作製Lv.2(EXP:236/300) 道具作成時間3%減少
武器作製Lv.1(EXP:54/100)
素材作製Lv.1(EXP:43/100)
ゴーレム作製Lv.1(EXP:0/300)
薬品作製――
その他――
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お気づきだろうか?
そう、レベルが3に上がってついにゴーレム作製が可能になったのだ。
今日はさっそくゴーレムを作ろうと思っている。
これで恐怖感や孤独も少しは薄れると思う。
作れるゴーレムはまだ一種類だけど、早速やってみることにしよう。
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作製品目:ストーンゴーレム・量産型(小)(Lv.1)
カテゴリ:ゴーレム作製(Lv.1)
消費MP 108
説明:人型のストーンゴーレム。ある程度の命令を理解し働く。スピードはのろいがパワーはある。最大重量500㎏までの物を持ち上げることができる。
作製時間:48時間
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こいつがいれば畑づくりや道の整備などに役立つと思う。
動きはのろくても石で出来ているならきっと頑丈だろう。
拠点防衛にも向いているかもしれないな。
用心棒みたいに岩屋の入り口にいてくれるだけで安眠できそうだ。
まる二日間魔法は使えないけど、今から楽しみで仕方がない。
さらに二日が経過した。
今日は待ちに待ったストーンゴーレムが完成する日だ。
気分がそわそわしているせいだろうか、釣り糸を垂れても魚はいっこうにかからない。
気が付くとステータスウィンドウのタイムカウンターを目で追っている自分がいた。
ストーンゴーレム 作製終了まで00:28:12
もう少しだ。
俺は魚を諦め撤収準備にかかる。
こんな日は釣りをやってもうまくいかないだろう。
もはや習慣となりつつある枝拾いをしながら岩屋へと戻った。
所定の場所に枝を置いて寝台にごろりと横になる。
そういえばクリス様は無事にバワンダ城へたどり着いただろうか。
あれだけ強い人だ、足手まといの俺がいなければきっと大丈夫のはずだ。
……そういえばこの寝台で一緒に寝ていたんだよな。
今はこのベッドがやけに広く感じる。
……あんなことや、こんなことをしてもらったよな。
俺がいろいろしてあげたらすごく喜んでた。
この世界の男はあまり積極的じゃないらしい。
頼まれもしないのにいろいろしてあげる俺は、すごく稀有な存在のようだ。
言い換えればビッチなんだろうけど……。
ポーン♪
ストーンゴーレム 作製終了まで00:00:00
ストーンゴーレムが完成しました。出現場所を指定してください。
うおっ!
エロい思い出に浸っていたから、作製完了の合図で驚いてしまった。
さっそく外に出て出現させよう。
ここで出現させたらゴーレムが外に出られなくなってしまうかもしれないからね。
現れたゴーレムはまさにずんぐりむっくりの体型だった。
身長は170センチくらいで俺よりも小さい。
ただし胴体や腕、足などパーツは俺のウェストよりも太かった。
下半身と上半身の比率が1:1で頭だけが少し小さい。
手に指はないけれど、四つの可動部分がついていて道具などを握ることもできそうだ。
まさに岩でできている岩人形だ。
こいつにも名前を付けてやらないといけないな。
お岩さんと呼んだらお化けみたいだし、こいつはどうにも男っぽい。
よって名前はイワオにした。
「俺の声がわかるかい?」
イワオは体を曲げて小さく頷く。
「よし、今日からお前の名前はイワオだ。わかったな?」
今度は右手を上げて返事をした。
なんとなく喜んでいるように見えるので、こっちも嬉しくなってしまう。
「よし、イワオ、海岸まで散歩に行くぞ。ついてこい」
俺が歩き出すと、イワオは後ろからズシンズシンと歩いてくる。
歩くスピードは遅くないけど走ることはできないようだった。
森を抜けて海岸に到着した。
途中で倒れていた倒木を脇に寄せたりして、さっそくイワオは有能なところを見せてくれている。
俺は白い砂浜を指し示した。
「いいか、ここが三日月海岸だ。よく覚えておくんだぞ」
俺とクリス様が上陸した場所は三日月海岸と名付けた。
白い砂浜が長く弧を描いていたからだ。
イワオは地形を覚えるかのように周囲を見回していた。
俺もイワオの真似をして周囲を見回してみた。
ここからの景色もだいぶ見慣れてきたと思う。
少しずつ俺の生活圏となっているもんな。
ほんの一週間前くらいまで暮らしていた早稲田界隈とはまるで違う風景になってしまったけど……。
突然、目が異物を捉えた気がした。
水平線の彼方に何かが見える。
あれはもしかして……船だ!
間違いない。
しばらく観察していると船の姿はどんどんと大きくなってきた。
ひょっとしてこの島に向かってきているのか?
まともな人たちなら大歓迎だけど、この前の女兵士たちのような人種だったら目も当てられない。
とりあえず焚き火を消してこれ以上煙が上がらないようにしなくては。
それから物陰に隠れて様子を見ることにしよう。
「イワオ、急いで岩屋に戻るんだ!」
来るときは気にならなかったけど、やっぱりイワオの動きは緩慢だ。
どんなに早く走っても時速7キロくらいしか出せないようだった。